6年間かけて人を育てるということ

次世代リーダー輩出には何年かかるのか?

兵庫県にある灘中学校・灘高等学校では、一人の先生が6年間かけて同じ生徒を教えるらしい。どうやらクラス担任は変わるが、教科担任は変わらないということのようだ。つまり、例えば国語の先生であれば、その先生が、今年入学してきた生徒を6年間かけて育てるということになる。

この話を聞いて私は、えっ!?とビックリした。私の過去の経験では、毎年担任の先生が変わるのが”普通”だったからだ。

6年間も同じ先生に国語を教えてもらうの?それ、つまんない先生やったら最悪やん!6年間やろ?絶対苦痛や…と。

これ、生徒の立場からの感想ですね。しかも、先生の授業はつまらないというのが前提。先入観。

次に思ったのは、親の立場からの感想。

そりゃ、いい先生やったらいいけど、もしイマイチな先生やったらどうするんやろ?先生を変えてください、なんて言えるんやろうか?と。

すると思ったのは、生徒を受け持つ教科担任の立場からの感想。

6年間かけてこの子たち(新入生たち)を育てる。すごい責任や。下手な授業はできへん。その場しのぎもできへん。6年間かけてこの子たちの能力をどこまで引き上げるか?どうやって引き出すか?親に対しての責任もあるが、一人一人の子どもたちに対する責任はすごく大きい。教えるとは?学ばせるとは?しっかり考えて実行せねば、と。

そして、校長、あるいは学園長の立場からの感想。

6年間かけて責任もって生徒たちを育ててくれる教師をどうやって採用するのか?6年間という長期にわたり生徒と向き合う責任を果たしてもらうために、教師をどうモチベートするか?いやいや、そもそもそんな長きにわたる利他的な取り組みにどんな使命を感じてもらうか?と。

最後に、私がもし教師だったらこんな気持ちで生徒と向き合うだろうな、と想像したのは次のようなことだ。

私が受け持つこの生徒たちは、世界を変える人になるかもしれない

そのような人にならないと誰が言えるだろうか?

生徒たち一人一人にその可能性がある

その可能性を開くか開かないかは私にかかっている

私は6年間かけて、その可能性を最大限に引き出す

たった私一人の、たった6年間が、世界を変える人たちを生み出す力になるかもしれない

自分を信じ、生徒たちを信じ、6年間かけてまだ見ぬ新しい世界へ行こう!

なんて、ことを考えるのではないか、と思いました。

次世代リーダー輩出には何年かかるのか?

おそらく6年以上はかかるでしょうね。

私もせめてそのくらいの覚悟は持って学校づくりに取り組まねばと想いを新たにしました。

また、これまで6年間以上にわたり私を育ててくれた両親や祖父母はもちろんのこと、仕事などを通じて関わっていただいている諸先輩の方々に、心よりお礼申し上げます。

つねに高い視座、広い視野、そして長い時間軸を忘れずに、人生に、事業に、学校づくりに、そして次世代リーダー輩出にしっかりと取り組んで行きたいと思います。

TAKU &sing

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