過去の遺産で食っているだけではないのか?

このたび、大学生の方々に向けて「働き方」をテーマにした講演を行うことになった。

そこで、改めて私自身の「いまの」仕事の現状について振り返ってみた。

ありていに言えば、いまの私(≒アンドシング 株式会社)の「収入構成」を直視してみた。

その結果、いまの収入の大部分は、経営コンサルティング事業と企業研修事業からのものであり、アンドシング スクール事業からの収入はほんの数%しかないことがわかった。

もともと漠然とはわかっていたことではあるが、改めて数字で収入構成の現状を直視してみると、強いショックを受けた。

「いまは過去の遺産で食っているだけだ」

「いまだに自分で自分の仕事を創り出してはいない」

そう思った。

いま、なんとか過去の遺産(=過去に会社勤めしていた頃の看板や信用)のおかげで食いつないではいるが、いまだに私は自分で自分の仕事を創り出してはいない。自分の(会社の)看板や信用を創り出してはいない。『ジブンノシゴトのつくり方』なんて本を書いたにも拘わらず。

20代の時に頑張った結果(あるいは頑張らなかった結果)が30代で現れ、30代の時に頑張った結果(あるいは頑張らなかった結果)が40代で現れているのだとしたら、40代の時に頑張らなければ50代になった時には何の結果も出ていないだろう。いま、かろうじて残っている遺産も、50代になれば消滅しているだろう。

何歳になっても、努力し続けなければならない。

いまの努力なくして次の10年はない。いや、来年、来月すらない。

踏ん反り返って過去の遺産で食っていると、それはいずれ消滅していく。

つねに新しいものを創り出していかなければならない。

過去からの関係も、つねに新しい関係(より豊かな関係)になるようにしていかなければならない。

過去に囚われてはいけない。

望む未来に向かって、いまを創り続けなければならない。

ブログに残しづらいことも多々あるのでこれ以上の詳細は書かないが、大学生の方々に向けて講演する際には、44歳のおじさんのリアルをできるだけ正直に伝えようと思う。


おじさんが大学生だった頃は、相当ハングリーでした。

まだ何者でもないがゆえの悲しみと苛立ちと腹立たしさを抱えていました。

でも、最近のおじさんは怠けていました。

いまだに何者でもないにも拘わらず。

一方で、まだ何者でもないことは良いことだと思っています。

なぜならば、何者にでもなれるのだから。

自分が望みさえすれば。

努力し続けさえすれば。

何者にでもなれる。

何歳であっても、いまが一番若いのだから。

"Stay hungry, stay foolish"

by Steve Jobs

どっひー &sing

“過去の遺産で食っているだけではないのか?” への2件の返信

  1. 成功、失敗を含めての「過去の遺産(経験)」はとても大切なものと考えられます。土肥さんが新しいことにチャレンジできるのもこの「過去の遺産」というしっかりとした土台(時間(スキル)、お金、信用)を築いてきたからこそなせる業です。「人生100歳時代」と言われる現代、人生半ばの60歳頃に勤めていた会社の一戦よりリタイヤする人が増える中、これまで築いてきた「過去の遺産(時間(スキル)やお金や信用)」を一旦ゼロとしてしまう人と、次の人生に繋げられる人で大きな差がその後出てくるように思われます。今回、大学生への講演の機会を持たれるとのこと、学生の方々にも「人生100歳時代」に即したライフプランやキャリアプラン(工程表or夢)を持って社会に飛びたって欲しいものです。

    1. 柴田さん、丁寧なコメントをいただき、誠にありがとうございます。
      そうですね。いま私が働き生きていけるのも「過去の遺産」のおかげだと心より感謝しております。何よりも、いまある人の繋がりこそが財産だと思っております。
      「過去の遺産」を大切にしつつ、それに囚われずに「新たな(見えない)財産」を築き上げていく。何歳になっても“その双方に”取り組み続けることが、“結果として”良き「現在の財産」に恵まれる秘訣なのではないかと考えております。そしてそのためには、何よりも「自分が抱いている夢に正直であること」が大切だと思っております。
      学生の方々お一人お一人が、「人生100歳時代」に即したライフプランやキャリアプランを持って社会に飛び立つきっかけとなるような講演になるよう頑張ります!
      柴田さんのような素敵な方がいらっしゃることもお伝えさせていただきますね。私も励みにさせていただいております。

      いつもありがとうございます。
      土肥卓哉

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