先日、一職体験会にいらっしゃった方が、こんなことをおっしゃっていました。
いま学校では、「役立たず不安」が問題になっている。
どんなに好きなことがあったとしても、自分が「人の役に立っていない」と思うと不安になっていく。それが不登校に繋がることもある。
自分が「人の役に立っている」と思える子は、自己肯定感が高く、自分の好きなことを追求することができる。
逆に、自分が「人の役に立っていない」と思っている子は、自己肯定感が低く、自分の好きなことを追求しづらくなる。
例えば、「福祉の仕事をしたい」という子がいたとする。これに対して一般的には「であれば、福祉の仕事に就けるよう、福祉関係の専門学校に行きなさい」という話になる。だけど、専門学校に通っているうちに、福祉の仕事は給料が低いことがわかってくる。一方で、福祉とは関係ないが、給料の高い仕事も見えてくるようになる。
この時、「福祉の仕事をしたい」と思ったけれど、それで自分が「人の役に立てる」と実感できていない子は、他の(給料の高い)仕事を求めるようになり、だんだん福祉の仕事から離れていくことになる。
一方で、「おじいちゃん、おばあちゃんの笑っている顔を見たい!」「私は福祉の仕事を通じて、その実現に貢献することができる(人の役に立てる)」「だから、福祉の仕事をしたい」と実感できている子は、自分のやりたいこと(福祉の仕事)から外れずに済む。
なので、好きなことを追求してそれを仕事にするためには、自分の好きなことが何かをわかっているだけでは十分ではなく、自分の好きなことで「人の役に立てる」と実感できていることが重要になるのではないか?
そのためにも、自分の好きなことで「人の役に立てる」と実感できる体験をどこかでする必要があるのではないか?
そんなことをおっしゃっていました。
「自分の好きなことを仕事にするための条件」と「役立たず不安」の関係。
みなさんはどうお考えになられますか?