ドロップアウト

私は、ドロップアウトしてきた。

社会から、ではなく、自分から、である。

私がこれから書こうとすること。うまく書けないかもしれない。誤解を生むかもしれない。だが、私が”書こうとすること”は、私にとっての真実である。

私は、高校に進学したくない!と思っていたのに、高校に進学した。

大学に進学したくない!と思っていたのに、大学受験をした。そして、落ちた。

予備校には通いたくない!と思っていたのに、予備校に通った。半年で辞めた。大学には合格した。

就職したくない!と思っていたのに、就職活動をした。どこも受からなかった。

国に頼りたくない!と思っていたのに、会計士受験をした。そして、落ちた。

はじめて、講師になりたい!と思って、専門学校の講師になった。受験生と講師の二足のわらじを履いた。そして、会計士試験に合格した。

就職したくない!と思っていたのに監査法人に就職した。経営コンサルティング会社に移った。気がついたら15年が経っていた。

40歳になって、ようやく独立した。1年間、活動した。そして、1年後、再就職した。2年契約とは言え、再就職。結局、また就職した。

44歳になって、会社を設立した。そして気づいた。ずっと私は、起業家になりたかったのだ、と。そして、シンガーソングライターになりたかったのだ、と。

私は、高校に進学することで、大学に進学することで、資格を取ることで、就職することで、自分の人生からドロップアウトしてきた。

自分のなりたいものになる!という意志を脇に置いて、いわゆる”ふつう”のキャリアを歩んできた。

もっと早く起業家になるための道を歩んでいたなら…

もっと早くシンガーソングライターになるための道を歩んでいたなら…

進学すること、就職することを、”当たり前”のことだと思い込んでいなかったなら…

進学すること、就職すること以外にも、いろんな形での学び方、働き方があるということを知っていたなら…

いま、そんな想いを抱いている。

後悔はしない。後悔は未来を創らない。

私は、これから起業家になり、シンガーソングライターになる。

気になるのは、子どもたちのことだ。特に、未来の中高生たちのことだ。

未来の中高生たちは、どうやって進路を選ぶのだろうか?

自分のなりたいものになる!という意志を持てているだろうか?

自分のなりたいものになれる!という自信を持てているだろうか?

その意志と自信に叶う、進路を描けているだろうか?

長いものには巻かれろ。とりあえず進学しとけ。とりあえず就職しとけ。という安易な道を選ばずに済んでいるだろうか?

いや、そもそも、自分のなりたいものになるために”進路を選択している”という自覚を持てているだろうか?

毎日学校に行くことは、日々の選択である。今日も学校に行くということは、今日は学校を辞めないという選択をした、ということである。

毎日会社に行くことも、日々の選択である。今日も会社に行くということは、今日は会社を辞めないという選択をした、ということである。

流れに流されて、自らが日々選択しているということを忘れてはいけない。

日々自覚をしていなければならない。

未来の中高生たちは、どうやって進路を選択するのだろうか?

私にも、いま小学生の息子が二人いる。

勉強が好きなら、勉強の才能を活かせばいい。

スポーツが好きなら、スポーツの才能を活かせばいい。

音楽が好きなら、音楽の才能を活かせばいい。

ゲームが好きなら、ゲームの才能を活かせばいい。

せめて、”進学して就職する”という進路だけを、無意識、暗黙的、盲目的に想定しないで欲しい。

勉強ができなくても、スポーツができなくても、自分のなりたいものになる!ための道は必ずある、ということを知っておいて欲しい。

自分の才能を芽ぶかせる道を歩いて欲しい。

いまの中高生たちは、どうやって進路を選択しているのだろう?

僕にできることは、何だろうか?

今日、そんなことを想っています。

TAKU &sing

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