仮想通貨の売却損益は、どうやって計算するのか?
昨日、たまたまその計算過程をチェックする機会に恵まれた。
取引明細を見ると、たくさんの取引がある。
購入があり、売却がある。もちろん、それぞれの取引に数量と金額がある。その単位は、日本円もあれば、仮想通貨もある。
取引は、JPY(日本円)とBTC(ビットコイン)間での購入・売却取引だけではない。
ETH(イーサリアム)やら、XMR(モネロ)やら。数種類の仮想通貨を相互に交換している。つまり、仮想通貨と仮想通貨をやり取りしている。
あと、マイニング(採掘)もある。この言葉は以前から聞いたことがあったが、実際に取引として目にするのは初めてだった。これは、どのように会計処理するのか?
そして、ハードフォーク(分裂)。まったく初めて聞く言葉。初めて見る取引。分裂?仮想通貨が?調べてみると、ソフトフォークという言葉もあるらしい。
取引明細を見た私は、ちんぷんかんぷん。はてさて、こりゃどうなっているのか?どうすれば、仮想通貨の売却損益を計算できるのか?
うーん、と考える。人と相談しながら考える。
「ふつうの外貨取引や株式取引だったら、こう計算するよなー」
「でも仮想通貨取引の場合、仮想通貨間の交換、マイニング、ハードフォークなんかがあるよなー」
「じゃあ、この仮想通貨特有の取引は、ふつうの会計処理にどう上乗せすればいいんやろ?」
うーん、と考える。ホワイトボードに図を書きながら考える。簿記でよく使うT勘定というのを書きながら考える。あーでもない、こーでもないと、シンプルな例を使って考える。
そんなかんなの試行錯誤の結果、
「こうすれば、仮想通貨の売却損益がピシッと計算できるんじゃない?」
という計算ロジックを思いつく。
あとは、この計算ロジックを現実の取引に当てはめて、仮想通貨の売却損益を計算するだけ。
先の計算ロジックをもとに、エクセルシート上に計算表の枠をつくる。各セルには数字はまだ入っていない。数字を埋めていくための枠だけを先につくる。
ここから、現実の仮想通貨取引をエクセル上で集計し、各セルにその値を放り込んでいく。
すべてのセルに値が入った時、ピタッと答えが出てきた。仮想通貨の売却損益額は、ナンボと具体的な数字が出てくる。
最後に、期末の仮想通貨残高を確認し、簿記で言うところの借方と貸方の総額がバランスしていることをチェックする。
万事オッケー!
すべて整合している!
当該仮想通貨の売却損益は、しめて○○万円!
いっちょあがり!
ってな、経験をしました。
知らないことを知る。できなかったことができるようになる。答えがピタッと出る。別の角度から見ても整合している。オッケー、間違いなし!と確信する。安心する。しかもそれが、人の役に立つ。なんて嬉しい!
働くヨロコビは、ほんの些細な仕事の中にも潜んでいるんだなぁ、と改めて感じた出来事でした。
TAKU &sing
追伸:
という資料が「国税庁個人課税課」から平成29年12月1日付けで出ています。
仮想通貨の売却損益の計算方法などを知りたい方は、ぜひご参照いただければと思います。