昨日、生まれて初めて、「自分で納得できるワンフレーズ」を作詞作曲することができた。
『シンガーソングライター教室(超入門)』の講師をやっていただいている、yu-kaさんのおかげである。
そのワンフレーズはたったの8小節。だけど、そこには、亡き父への感謝と尊敬、そして私自身の決意が刻み込まれている。
それがこのワンフレーズ。
(本当は、メロディも伴奏も歌もあるけど、m4aファイルの共有方法がわからないため、ここには、歌詞だけを書いておく)
『残す遺産はない
と言ってくれたおかげで
僕はまた
今日も勇んでゆける』
この歌詞を見ただけの人が何をどう感じるのかはわからない。
だけど、私はこの歌詞を見るたびに、この詩を歌にするたびに、涙と勇気が溢れ出てくる。
これまで、自分でそんな風に感じられる歌詞を書けたことはなかった。
ものすごく新鮮な体験。一皮むけたような感覚。
このワンフレーズは、どうやって生まれたのか?
それを忘れないように、ここに書き記しておきたい。
【作詞作曲法】はじめのワンフレーズのつくり方(父の日ミニソング編)
1. お父さんについて思い浮かべることを書き出す
この作業を行う上で、写真(アイキャッチ画像)にあるワークシートが役立つ。このワークシートは、yu-kaさんの作詞作曲法をもとに作成した。
yu-kaさんは応援ソングづくりを得意としているのだが、その際、クライアント(依頼主)にヒアリングする内容を参考にして、父の日ミニソングづくり用にこのワークシートを作成した。
そして、私も実際にこのワークシートを使って、父について思い浮かべることを書き出してみた。質問項目は全部で7つ。一つ一つ順番に答えていく。ざっと書き出すのに、だいたい15分くらいかかった。父へ伝えたいこと、父との思い出、父についてイメージする姿などが言語化されていった。
2. 書き出したことを他者と共有する
先のワークシートに書き出した内容を他者に伝える。私は、先のワークシートに書き出した内容をyu-kaさんに共有した。
実は、この段階で、自分の書いた文章(というか、自分が父に対して抱いている想い)を他者と共有することは、まあまあ恥ずかしい。だけど後々のことを考えると、むしろこの段階(初期段階)で他者と共有する方が断然いい。なぜならば、「ちょっと思い付きベースなんだけど…(ものすごく真剣に考えて書いた訳じゃないんだけど…)」という言い訳が可能だからだ。
何時間も何日もかけて書いたものを他者に見せるのは勇気がいる。「何時間も何日もかけてこれ?」と言われる恐怖がある(私だけかもしれないが)。
だけど、ほんの数分間で書いた内容なら、しかも別に歌詞を書いた訳でもない文章であれば。気軽に見せてしまえばいい。
「一応、一通り、質問への回答を書いたんだけど、こんな感じでいいのかな?」というライトな感じで。
3. ワンフレーズを提案する(提案してもらう)
書き出した内容をもとに、歌の中核になりそうなワンフレーズを拾い出す。あるいは、新たに紡ぎ出す。
ワンフレーズを確定させることが、ミニソングづくりの核心となる。
私の個人的な感覚ではあるが、この段階で筋のいいワンフレーズが生まれてしまえば、それに必要なメロディも生まれてくる。また、そこを起点として、芋づる式に、他のメロディや歌詞も生まれてくる。そんな感じがある。
実際、私自身がそれを実体験した。はじめのワンフレーズが確定した後、およそ30分から1時間くらいで、60秒間の曲のメロディが完成した(ただし、メロディはラフなもの。歌詞もサビと歌い出し以外はまだない)。
では、どうやって、はじめのワンフレーズを確定するのか?
ワンフレーズ(案)を自分で提案し、そして他者にも提案してもらうのだ。
ちなみに、私が自分で(yu-kaさんに)提案したワンフレーズ(案)は、以下のようなものであった。もちろん、この背景には、私がワークシートに書き出した内容(父へ伝えたいこと、父との思い出、父についてイメージする姿など)がある。
『どんなに辛くても苦しくても前向き』
『いつもそこにいてくれてありがとう』
『あなたの息子でよかった』
『残すべき遺産はない とあなたは言ったけど 僕はここにいます』
まあ、自分で提案しておいて言うのも何ですが、「なんかパッとしないな〜」と思っていました。
で、これに対して、yu-kaさんから提案してもらったワンフレーズ(案)がこれ。
『残す遺産はないと言ってくれたお陰で 僕は今日も勇んでゆける』
「ほほ〜!」「うまいこと表現するな〜」と思った。
なんと言っても、歌詞っぽい。
自分で提案した歌詞とそれほど違わないような気がするんだけど、なんか違う。
「何が違うんだろう???」と思いつつ、「なんかいいな〜」と思った(実は、この段階ではそれほど感動していない…)。
4. ワンフレーズを確定させる
いよいよ、ワンフレーズを確定させる。
私は、yu-kaさんが提案してくれた歌詞をそのまま採用した。
かと言って、他人の受け売りで決めた訳ではない。
yu-kaさんはこちらの意を汲んで提案してくれているし、なによりも原型は自分の想いや自分で提案したワンフレーズである、という自負もある。
完全に自分一人で完成させたワンフレーズではないけれど、だからこそいい、という気持ちもある。
「私が父に伝えたい想い」を「より良く伝えるため」に、他者(今回はyu-kaさん)が協力してくれた、という感覚もある。父もそっちの方が嬉しいんじゃないかな、なんて風にも思う。
あと、決め手になったのは、yu-kaさんが言ったこの一言。
ワンフレーズのゴールは、
「私だけが知っているお父さん」
が出てくること
yu-kaさんが提案してくれたワンフレーズ(案)は、私にとってこの基準を満たすものであった。
しかも、なんと先のワンフレーズ(案)は韻を踏んでいる。
『遺産(いさん)』と『勇ん(いさん)』
実は、このことは後で実際にこのワンフレーズを歌った後に気づいた。「なんか妙に力強く歌えるな〜」と思ったら、秘密はそこにあった。
まあ、こういうのが才能なんでしょうね。
ってことで、ワンフレーズは、無理に自分一人で考え込むよりも、他者と対話しながら、他者の力を借りながら、作り出し、確定させるのがいいな、というのが私の実感である。
5. ワンフレーズにメロディをつける
ワンフレーズを確定させたら、歌うためにメロディをつける必要がある。
私の場合、実はこの段階は、すっと通り抜けてしまった。ワンフレーズが確定した段階で、おおよそのメロディが浮かんでしまったのだ。なので、他の方が、この段階でつまづくのか、それとも私と同じように、すっと通り抜けるのかはわからない。
この点、若干の無責任感はあるが、5月26日の『シンガーソングライター教室(超入門)』の中でしっかりとケアしたいと思う。
新たな課題が発見される都度、解決していきたいと思う。
yu-kaさんはもちろん、当日ご参加者される方々の中にも、メロディが浮かぶ人はいるだろう。
仮に、自分がつまずいたとしても、助けてくれたり、協力してくれる人はいるはずだ。
『ミニソング みんなでつくれば きっとできる』
(字余り…)
最後に
60秒以内のミニソングとは言え、一曲を完成させるまでには、まだまだやるべきことはある。ワンフレーズを確定させ、これにメロディをつけても8小節程度。他の部分の歌詞やメロディ、さらには伴奏、そして歌を歌うことが必要になるだろう。正直、90分の講座の中だけで、一曲を完成させることは大変かもしれない、とも思う。
とは言え、90分あれば、ミニソングの核となるワンフレーズを見つけ出すことは十分にできると信じている。
- ワークシートの記入
- 他者との共有
- 対話によるワンフレーズの提案
- ワンフレーズの確定
- ワンフーズへのメロディ付け
少なくとも、この段階までは行けるだろう、と信じている。
また、講座にご参加いただいた方々限定で秘密のfacebookグループも開設する。
お一人お一人が、お父様に父の日ミニソングを贈り届け終わるまで。
しっかりと伴走させていただきたい、と考えている。
「よめない ひけない うたえない」三重苦でも大丈夫!
ワンフレーズからはじめるミニソングづくり
『シンガーソングライター教室(超入門)』
第1回:父の日ミニソングをつくろう♪
今週5月26日(土)16時〜17時半、北浜にて。
よろしければ、ぜひお越しくださいませ。
講座の内容とお申し込みはコチラ(こくちーずプロ)から。
お待ちしております♪
どっひー &sing
“【作詞作曲法】はじめのワンフレーズのつくり方(父の日ミニソング編)” への1件の返信