会社設立手続を自分でやってみて感じたこと

会社設立手続は、自分でやるべきか?税理士等の専門家に任せるべきか?

今回、私が会社設立手続を自分でやってみて感じたことを書いてみたい。

まず結論。

“会社設立手続は、税理士等の専門家に任せるべきである”

なぜならば、会社設立手続を自分でやることには、デメリットが多いからだ。

私が感じたデメリットは3点。

1. 時間の無駄

2. 後で役に立たない

3. 不安が残る

もちろん、メリットもある。

1. お金を節約できる

2. 面倒臭さを実体験できる

3. 体験談を人に語れる

しかし、私個人的な感想としては、メリットよりもデメリットの方が多い。

何より、時間の無駄である。そして、不安である。

会社設立時に、社長がやるべきこと、考えるべきことは、たくさんある。

また何よりも、社長が”不安を抱えること”は、一番よくない。一人社長なら尚更だ。不安を抱えると、心配事が頭の中を占拠するようになる。

なんせ、会社設立手続は、沢山ある。書類提出先だけでも、法務局、税務署、都道府県や市町村の税事務所、年金事務所など多岐にわたる。情報は、インターネットを検索すれば、いくらでも出てくる(例えば、『創業手帳』など)。だが、実際の手続きは、実際に手足を動かさないと進まない。単純な話、いろんな書類を書いて、いろんな場所に提出しないといけない。それをやっているうちに、とても面倒臭くなってくる。

「あれ、必要書類はこれだけかな?」

「この書類の書き方、これでいいのかな?」

「この書類の提出先は、ここで合ってるのかな?」

「そもそも、やらなアカンことはこれで全部かな?」

「なんかやり忘れていることないかな?」

なんてことばかりを考える。

しかし、いくら考えても経験したがないことだから確信を持てない。

すると、いつまでも同じことを考えてしまう。私はこれを”ぐるぐる回転”と呼んでいる。

頭がぐるぐる回転に陥ると不安だけが募る。

心配事は解消されることがない。

場合によっては、提出が終わったはずの書類についてすら不安が残る可能性がある。なんせ、行政の窓口の人が頼りないケースもあるからだ。

ある時、私が書類に不備がないかの確認を窓口の人にお願いしたところ、こんなことを言われた。

「えーっと。おそらくこれでいいかと思います。もし書類に不備があれば、またご連絡がいくと思います」

正直、「えっ、マジか!」「そんなんでいいの?」「適当やなぁー」「案ずるより産むが易しやなぁー」と思った。

ただ、そうは言っても間違いがあったら、責任を取るのは私だ。まだ訂正の可能性が残っているかもしれない、と思ったらいつまでも落ち着かない。不安を抱えたままの状態になる。ある種の心配事がしこりのように頭の片隅を占拠し続けるようになる。こうなると、頭の中がスッキリしない状態になる。頭の中がスッキリしなければ、心の中にモヤモヤが発生してくる。私は、「こりゃアカンわ…」と素直に思った。

会社設立手続の大部分は行政手続だ。正確性が求められ、間違っていたら後で面倒なことが起こる(ような気がする)タイプの業務だ。

一方で、行政手続は大部分が定型業務だ。この業務に慣れている人であれば、速く、無駄なく、正確にできる。

私は、会社設立手続に慣れていない。だから、遅くて、無駄だらけで、不正確。ゆえに、時間の無駄で、不安が残る。しかも、ここでがんばった経験は(直接的には)後で役に立たない。

一方で、税理士等の専門家は、会社設立手続に慣れている。もちろん、会社設立後の税金や社会保険等に関わる業務にも慣れている。そんな業務を沢山の人に大量に実施している。後で困らないようにするために、何は押さえておくべきで、何は適当でいいかを経験的に知っている。だから、その業務は、速くて、無駄がなく、正確。ゆえに、お金はかかるが、その分、時間を節約でき、何より不安がなくなる。

頭がスッキリ。心もスッキリ。

つねに、そんな状態を保とうとするなら、不安の種は極力抱え込まないようにすることだ。

そのためには、餅は餅屋。

なので、

“専門的なことはお金を払ってでも専門家に頼む”

のがいい、と私は思います。

そっちの方が不安がないだけでなく、よりよい結果を得ることができますし。

ちなみに、私は、公認会計士ではありますが、税理士ではありません。なので、私は、税金やそこから派生する社会保険等の業務にはまったく精通していません。もちろん、ちょっとした知識はあります。ですが、実務は知りません。なので、自分がたまたま公認会計士であったとしても、税務は税理士、社会保険は社会保険労務士に任せるのが一番!

というのが私なりの経験にもとづく私なりの意見です。

TAKU &sing

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